中学・高校で校則に悩んだ経験はありませんか?
靴下の丈から日々の振る舞いについてまで、過度な指導や不自由さに頭を悩ませている方は多いかと思います。
先生に訴えても真剣に取り合って貰えず、我慢を強いられることもあるでしょう。
今回は、「校則のデータベース化」という新しい取り組みで、誰もが全国各地の校則を参照できるように活動している現役高校生の神谷航平さんにインタビューしました。
「自分で活動を始める」とはどういうことか、現状を変えられず燻っている全ての方必見の内容です!

【プロフィール】神谷 航平
校則掲載サイト「全国校則一覧」を運営する「Change of Perspective」代表。日本で一番校則を集めている高校生。過去に校則に課題意識を持った経験から校則の見える化を進めている。
校則集めのきっかけ
ーー「校則のデータベース化」という活動を思いつかれたきっかけは何ですか?
中学2年生の頃、「午後4時までは家から外出してはいけない」という校則と登下校の際は白靴を履かなければいけないという校則に不満に思ったことがきっかけです。それから他の校則にも疑問が広がっていったことで、一度校則を変えようと活動しようとしたんですね。そのときに、客観的な事実として他の学校のデータが欲しいと思い、「校則集め」を始めました。
最初は周りの中学校の友達から集めていたのですが、個人で集められる情報に限界を感じ、もっと広い視野で校則を見たいと思うようになりました。そこからは、Twitterで教えてくれた情報開示請求の制度をもとに、実際に請求するところまでいきました。そして当時、校則の情報を公開していた世田谷区や周辺にある市の教育委員会から校則を集めた段階で、自分の通っている学校との話し合いに臨みました。結局、そのときは失敗に終わってしまいました。
それから高校へと進学した際自分が方法を知っているからこそ、次は高校の校則を集めよう、という思いで今の活動へと至ります。
ーー行動力がすごいですね!当時から生徒会などに所属されていたのでしょうか?
生徒会には入ってませんでした。ただ、たまたまじゃんけんで負けて、委員長になっていたので、生徒会の役員や生徒指導の先生が集まる場で発言する機会がありましたね。
そのときは、自分だけの気持ちで「ああして欲しい」「こうして欲しい」と言うのではなくて、「周りはこうしているから、こうしたい」という客観的事実に合わせて自分の気持ちを乗せることを意識していました。
▼神谷さんたちが運営する「全国校則一覧」

オンラインで仲間ができた
ーー現在はインターネット上で仲間を集めながら、規模を広げて活動されているそうですね。オンライン上で活動するときに気を付けていることはありますか?
私生活を最優先に活動してもらうことです。活動メンバーは中学生〜定年を迎えた方まで、幅広く在籍しておりますので、それぞれの学校生活を優先し、校則に全てを懸けなくても大丈夫だと話しています。
基本的には活動範囲も自由なので、それぞれやりたいことが出てきたらチャレンジしてもらっています。その挑戦によって、校則に対する活動が更に広がっていくというかたちですね。
ーー神谷さんは、元々リーダーの経験を積んできたのでしょうか?
いや、そうでもないですよ。たまたま、今の自分がそういう立ち位置にいるだけなので。生徒会長や部長も、特に今まで興味がありませんでした。
ーーリーダーになることに抵抗はありませんでしたか?
少なくとも今はありません。僕は「周りを変えるには自分が変わるべき」という考えを大切にしています。活動の中でやらなくちゃいけないことが増えた以上、周りに手伝ってもらう必要があります。でも、始めると言い出したのは自分なので、活動の方向づけをしてまとめていく仕事は自分で担おうと思っています。
これからの目標

ーーこれからの夢や目標はありますか?
正直なところないですね。この活動を通して校則に対する現状が変わったなと感じたり、メディアさんの取材を受ける中で想像の斜め上まで行けたという実感はあるのですが、人生は一度きり、他の人が経験できないことを自分はするんだという目標のもと今を楽しむというところに徹しています。
これができた、あれができた、という1つひとつの進歩が楽しいので、その繰り返しが毎日に繋がればと思っています。自分のことも大切にしつつ、周りのことも、校則のことも大切にしたいです。
ーー最後に、何かを変えたくて悩んでいる10代の皆さんへのメッセージをお願いします。
「行動に移す」ということはすごく難しいことだと思います。自分も最初は怖いなと思っていました。でも、自分がここまで行けたのは周りに相談できたからです。
校則に限りませんが、色々な人に話を聞き、色々な人に相談するのは大切です。また、嫌なことや行動に移せなさそうなものからは逃げても良いと思います。それでもチャレンジしたければ、相談しながら良い方向に繋げていってもらえたら良いですね。
また、何事も1人でやるということは本当に難しいことなので、2〜3人の仲間と手を組んでやっていければ良いと思います.
神谷さん SNS情報など

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