青楓館高等学院では、今年度も性教育の取り組みがスタートしました。
講師は、オンライン保健室の先生であり助産師の田中まゆさんです!
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5月8日に実施された第一回の授業では、「出会い」をテーマに、
生徒たちが身近に感じるSNSやアルバイトなどをきっかけにした人との関係性について深く学びました。
出会いはどこにでもある
授業冒頭では、生徒たち自身の「最近あった出会い」について対話。
「バイト先」「SNS」「趣味のイベント」など、出会いの場が多様であることを確認しました。
そしてこんな問いかけが。
❓クイズ:人は第一印象で相手の何%を判断するでしょう?
正解は、55%が見た目 (視覚情報)だそう。
ここから「ルッキズム(外見至上主義)」についての話へと進みました。

ルッキズムって?
人の見た目や身体的特徴をからかったり、評価したりすることは「ルッキズム」と呼ばれます。
「何気ないひとことが、誰かを深く傷つけてしまう」と、生徒たちは言葉の重みを改めて考えさせられました。
ネットの出会い、その先にある危険
SNSでの出会いには注意が必要です。
授業では、実際に起こり得るこんなクイズが出されました。
❓クイズ:ネットで知り合った人から「裸の写真を送って」と言われたらどうする?
さらに踏み込んだ問いとして、
「相手が好意を持っている人だったら?」「何度もやり取りを重ねて仲良くなっていたら?」
生徒たちは戸惑いながらも、自分の「NO」をどう伝えるかを真剣に考えていました。
グルーミングとは?
グルーミング=子どもや未成年に対して、信頼関係を装って近づき、性的な目的で誘導・支配する行為。
SNS上の“いいね”やDMから始まり、次第に個人的なやり取りになっていくケースもあります。
その背後にある意図を知っておくことが、自分を守る第一歩になります。
法律が守ってくれる
- 児童ポルノ禁止法
- リベンジポルノ防止法(正式名:私事性的画像記録の提供等による被害の防止に関する法律)
これらの法律により、「撮らせる側」も「撮る側」も罰せられる可能性があることを学びました。
とくに印象的だったのはこの言葉。
「10代の加害者が40%以上」
→自分が“被害者”にも“加害者”にもなり得る、というリアルな事実。
「嫌われたくない」から断れない?
「好きでいてほしい」「嫌われたくない」——そんな思いが、無理なお願いを断れなくさせることも。
でも講師の田中まゆさんはこう伝えてくれました。
「誰でも被害者になる可能性がある」
一人で抱えないことが大事
自分の体をどう扱うかは、自分が決める
- 自分の体には「見られたくない場所」「触られたくない場所」があって当然。
- 「体の権利」「プライバシー」を大切に。
- 「バウンダリー(心と体の境界線)」は、自分で決めてよい。
どんなに仲が良くても、「同意しない」は「嫌い」とは違う。
「言わない」という選択もある
誰かとの関係が深くても、違う価値観や感じ方を持っているのが人間。
相手を理解し、無理をしないことが本当の「思いやり」であると、生徒たちは学びました。
最後に
第一回の授業では、「出会い」の中に潜むリスクや、自分自身をどう守るかという視点がふんだんに盛り込まれていました。
生徒の感想には、
- 「“断ってもいい”と聞いて安心した」
- 「自分の体は自分のものだと実感した」
といった声が寄せられました。
次回の性教育授業も、田中まゆさんによって新たな気づきと学びを届けていただきます(^^)
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