起立性調節障害の治療は、第一に「起立性調節障害がどんな病気か」をよく理解することから始まります。
そして、生活習慣を整えることが大変重要になります。とはいえ、起立性調節障害を克服することは簡単なことではありません。
日常生活に支障のない軽症例では、適切な治療によって2〜3ヶ月で改善することが多いといわれています。一方で、重症例では、2〜3年以上を要することもあります。
治療には時間がかかることも少なくないため、焦らないことも重要です。
親御さんや周囲が治療方法を本人に押し付けるのでは、うまくいかないこともあります。ご本人、親御さんが起立性調節障害のメカニズムについてよく理解し、双方が納得できる形で生活習慣や服薬のルール作りを一緒に考えて取り組めることが理想的です。
最後には、起立性調節障害が良くなっていくきっかけまで解説、紹介いたします。

ぜひ、最後までご覧ください。
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起立性調節障害の治療方法①循環血液量(体内をめぐる血液の量)を増やすために

塩分摂取量を多めにする
塩分を取ることで、体内の循環血液量を増やすことができます。
目安としては、1日10~12g摂取しましょう。(一般的には6~7g推奨)
塩分摂取のために、以下のような工夫をしている人もいます。
- ラーメンやうどんの汁は全部飲む
- 味噌汁やスープを積極的に摂る
塩分の多い食べ物で言うと下記の食べ物などが挙げられます。
- ちくわなどの練り物
- 市販のサラダチキン
- 塩鮭
- 漬物
- カルボナーラなどのスパゲッティ
- 牛丼
- カレーライス など
その他にも自分が食べやすいもの・好きなもので、塩分を摂る工夫をしている人もいます。ふだんの食事や、間食の塩分量を自分でチェックしてみるのも良いでしょう。
水分を多く摂取する
体重30kgの場合、1.5L。体重45kgの場合、2L/日を目標に摂取しましょう。
「1時間ごとにコップ1杯の水を飲む」など、ルールを決めていたほうが取り組みやすくなります。
起立性調節障害の治療方法②心臓へ戻る血液量を増やすために

無理のない範囲の運動で筋力の低下を防ぐ
- 15~30分の散歩
- 寝ながらの運動
- 立っての足踏み
- スイミングなど
しんどいからといって動かずにいたために筋力が低下すると、そのために下半身に血液が溜まりやすくなり、さらに起立性調節障害の症状が悪化するという悪循環が生じてしまいます。
立っている時、動かない時間は1~2分を限度にする
電車やバスで立つ場合には、両足をクロスさせて圧迫させたり、足踏みやつま先挙げを行いましょう。
起き上がる時は、お辞儀のポーズで前かがみになりながら、30秒ほどかけてゆっくり立つ
着圧タイツやソックスを着けて生活してみる
ただし、横になっているときや就寝中には外しましょう。
起立性調節障害の治療方法③本人が過ごしやすい環境を整えるために

信頼できる医師を見つける
まずは信頼できる医療機関で起立性調節障害の正しい診断を受け、現在の体と心の状態や治療方針について相談し、継続的に治療を受けましょう。
周囲の理解を得る
起立性調節障害と診断された場合、怠け・やる気の問題ではなく身体の病気であることや、現在の症状、取り組んでいる治療などについて、家族・友人・学校などに説明し、理解が得られると良いでしょう。
過度なストレスを避ける
周囲が起立性調節障害のメカニズムや病因を正しく理解した上で、本人をむやみに責めず、過ごしやすい環境を整えることは、治療につながります。
室温が高いところは避ける
温度が高いと血管が開くほか、脱水になりやすくなります。このため血圧が下がりやすくなり、起立性調節症状の症状が悪化することが多いです(このため起立性調節障害は、夏に悪化しやすいと言われています)。
室温や衣類の調節を行い、気温の高い環境をなるべく避けましょう。
睡眠リズムを整える
睡眠と覚醒のリズムを整えることも、起立性調節障害の治療には有効です。
就寝直前はスマホのブルーライトを避ける、眠くなくても9時~11時には床につく、といった工夫が挙げられます。
起立性調節障害の治療方法④血圧を上げる適切な「薬物療法」

昇圧剤
- ミドドリン
- アメジニウム
必要に応じて薬が処方される場合もありますが、薬だけでは効果が少なく、生活習慣の改善や環境の調整なども行なった上で内服するのが効果的といわれています。
βブロッカー
- ブロブラノロール(体位性頻脈症候群(POTS)タイプのみ)
心臓の交感神経のβ受容体というところをブロックし、心拍数の増加を抑えます。
重症の場合や、医師が必要と判断した場合には、向精神薬(脳に作用し、精神の安定をもたらす薬)や漢方薬が処方されることもあります。
起立性調節障害が良くなっていくきっかけ
起立性調節障害は、本人の年齢が16~17歳と増していき、身体機能が発達していくにつれ、症状が軽減していくことがほとんどといわれています。
親御さんは、治すことを焦らず、起立性調節障害に対する理解と、ご本人の生活のためのサポートを継続することが理想的です。

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参考リンク
- 日本小児心身医学会(https://www.jisinsin.jp/general/typical_diseases/起立性調節障害/)
- 起立性調節障害サポートグループ(https://www.od-support.com/)

