起立性調節障害とは、立ち上がった時にめまい、頭痛、動悸などの症状が出る身体の病気です。
朝起きることが難しかったり、起床時に体調不良を感じたりする起立性調節障害は、まだまだ認知度が低いことから、「怠けなのではないか」「気持ちの問題じゃないか」「サボっているだけだよね」と理解されず、その結果本人が苦しみ、学校生活に支障をきたすこともあります。
この記事は、起立性調節障害の社会的な理解が進むことを目的に医師の監修のもと、このような方に寄り添うため執筆しています。
- 起立性調節障害で悩んでいる方
- 起立性調節障害の子どもを持つ親御さん
- 起立性調節障害の生徒を持つ先生
起立性調節障害は、本人のやる気や気合いで乗り越えられる病気ではありません。
親御さんと学校の先生と医師とが連携して、起立性調節障害に悩まされている方の理解・サポートが充実することを願い、症状の診断テストからセルフチェックまで、分かりやすく紹介いたします。
ぜひ、最後までご覧ください。

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起立性調節障害のセルフチェックシート

下記の症状にうち、3つ以上、あるいは2つ以上の強い症状に当てはまる場合は、起立性調節障害の疑いがあるとされます。
- 立ちくらみやめまい
- 立った時に気分が悪くなる、ひどくなると倒れる
- 入浴時や、嫌なことを見聞きしたときに気分が悪くなる
- ときどき腹痛がある
- 少し動くと動悸・息切れがする
- 朝、中々起きられず、午前中に調子が悪い
- 顔が青白い
- 食欲が湧かない
- 倦怠感(だるさ)がある、または何をやっても疲れやすい
- 頭痛が辛い
- 乗り物に酔いやすい
そのほか、中等症や重症になると、記憶力や集中力、思考力が低下して勉強に手がつかなくなることや、イライラしやすくなったり、落ち込みやすくなったりすることもあります。
ただし、こうした症状がある場合でも、起立性調節障害以外の病気の可能性がないか、医療機関できちんと調べてもらう必要があります。
貧血や心臓病、てんかんなど、全く別の病気である可能性もあります。また、起立性調節障害の診断は正しいけれども、発達特性(発達障害の人が持つとされる個性)や精神疾患などが実は隠れている場合もあります。
このため、症状だけで自己判断をしたり、正しい診断を先延ばししたりするよりも、信頼できる医療機関を早めに受診することをおすすめします。
起立性調節障害の診断や治療は小児科で行われることが多いものの、実施できる検査・治療の内容、起立性調節障害に対する専門性の高さや、受診可能年齢は、各医療機関ごとに異なっています。
受診前に医療機関のウェブサイトを確認したり、問い合わせをして、必要な情報を事前にチェックすることもご検討ください。
起立性調節障害の診断テスト【中学生・高校生向け】

医療機関を受診後の、起立性調節障害の診断の流れは、次のとおりです。
- 問診で症状やその程度を確認
- 起立性調節障害以外の病気の可能性を除外
- 新起立試験などの検査を実施
- 重症度を判定
- 心理社会的関与(本人のストレスや、環境に対するしんどさ)を評価
新起立試験の方法
起立性調節障害の疑いがある場合、「新起立試験」と呼ばれる検査が実施されることが多いです。
新起立試験では、横になり10分間安静にした状態から起立し、心拍数や血圧の変化を測定していきます。
この試験によって、4つのサブタイプを判定します。
起立性調節障害の4サブタイプ+2
起立性調節障害には、下記4つのサブタイプがあります。
- 起立直後性低血圧(INOH)
- 体位性頻脈症候群(POTS)
- 血管迷走神経性失神(VVS)
- 遷延性起立性低血圧(delayed OH)
最近では、下記の2つのサブタイプも報告されていますが、診断には特殊な装置が必要になります。
- 脳血流低下型(起立性脳循環不全型)
- 過剰反応型(Hyper-response型)
起立性低血圧(INOH)タイプ

起立性調節障害の中で、最も多いタイプで、全体の23%を占めます。
起立直後に血圧が大幅に低下し、立ちくらみ、だるさ、頻脈(脈が1分間に100回以上になること)等の症状が出現します。血管を収縮させるノルアドレナリンの分泌が低下しているため、血圧の回復までに時間がかかります。
体位性頻脈症候群(POTS)タイプ

起立性調節障害の中で、2番目に多いタイプです。
起立時の血圧低下はないものの、心拍数が異常に増加します。起立直後性低血圧(INOH)とは異なり、立ちくらみはそこまでではないものの、頭痛やだるさが強いといわれています。立った時に、過剰に交感神経が興奮してしまったり、アドレナリンが分泌されすぎたりすることで生じると考えられています。
血管迷走神経性失神(NMS)タイプ

起立中に急激な血圧低下が起こり、失神を起こすタイプです。
顔面蒼白や冷や汗などの症状が見られます。立った時に過剰に頻脈になり、心臓の空打ち状態が起こることで引き起こされるとされ、起立直後性低血圧(INOH)や体位性頻脈症候群(POTS)に伴ってみられることもあります。
遷延性起立性低血圧

起立直後には血圧低下しませんが、起立状態が続くと数分以上をかけて徐々に血圧低下が進み、失神することがあるタイプです。
血管の中でも、静脈がうまく収縮しないことで起こるとされています。

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参考リンク
- 日本小児心身医学会(https://www.jisinsin.jp/general/typical_diseases/起立性調節障害/)
- 起立性調節障害サポートグループ(https://www.od-support.com/)

