「子どもの起立性調節障害は自分の育て方が原因なのかしら…」
「朝なかなか起きられない子どもを見て、母親としての責任を感じてしまう」
このように、起立性調節障害が母親のせいだとお悩みの方もいらっしゃるかもしれません。
起立性調節障害は、思春期に見られる自律神経系の機能不全が主な原因であり、母親のせいではありません。お子さんの体調に寄り添いながら、信頼できる医療機関で正しい診断を受け、適切な治療方法を見つけていくことが大切です。
この記事では、お子さんの起立性調節障害を心配する保護者の方に向けて、下記について解説していきます。
- 起立性調節障害の症状について正しい理解
- 親子で取り組める具体的な治療方法
- 医療機関や学校との連携
起立性調節障害は決して母親のせいではなく、適切な治療方法を知ることで症状を改善することができます。
お子さんの健康を取り戻すためのヒントとして、ぜひ参考にしてください。

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起立性調節障害とは?中学生の10人に1人が発症と言われる原因

起立性調節障害とは、自律神経系(生命維持に必要な体内の働きを自動的に調節してくれる神経のことで、交感神経系と副交感神経系に分かれる)の機能不全が主な原因で発症する病気です。
起立時に、頭痛やめまい、倦怠感などの症状が見られます。思春期に発症しやすく、身体の成長と急激な変化に伴う疾患のため、誰しもなりうる病気で、中学生の10人に1人がかかっていると言われています。
思春期は心身ともに大きな変化を経験する時期であり、ホルモンバランスの変化や環境の変化によってストレスを受けやすい状態にあります。
例えば、急に身長が伸びる成長期には、血液を全身に行き渡らせる心臓の働きが追いつかず、立ち上がった時に血圧が急激に低下して立ちくらみを起こすことがあります。また、夜更かしや不規則な生活習慣、過度な運動や勉強によるストレスなども症状を悪化させる要因となります。
以下で詳しく解説していきます。


起立性調節障害は母親せい?母親の性格と家庭環境の関係

起立性調節障害の発症は、母親の性格や養育態度が直接的な原因ではありません。
そのため、「母親せい」などと責める問題ではなく、家庭環境全体を見直すきっかけとして捉えることが大切です。
子どもの心身の健康は、家庭内のストレスや生活リズムと密接に関連しています。過度な期待や厳しすぎる躾、逆に過保護な態度は、子どもの自律神経系に負担をかけ、起立性調節障害のリスクを高める要因となる可能性があります。
例えば、完璧主義的な家庭環境の下では、子どもは常に緊張状態を強いられ、十分な休息が取れない環境に置かれがちです。また、子どもの体調不良を過度に心配する家庭の場合、必要以上の安静を強いることで、かえって症状を悪化させてしまうケースもあります。
子どもの生活リズムを整えるためには、家族全員での協力が不可欠です。医療機関との連携を図りながら、夜9時以降のブルーライト制限や、朝7時前後の規則正しい起床習慣の確立など、改善に向けたサポート体制を整えていきましょう。

子どもの体調に一喜一憂するのではなく、長期的な視点で治療を支援する姿勢が望ましいのです。
以下で、接し方について詳しく解説していきます。
起立性調節障害の子どもへ親はどうするべきか?接し方と周りができること

起立性調節障害の子どもに対する接し方は、「理解と共感」を基本とした支援が重要です。
過保護や過干渉ではなく、適度な距離感を保ちながら、子どもの自主性を尊重する関わり方が重要です。
子どもの体調や気持ちの変化に寄り添いながら、本人のペースでできることから少しずつ挑戦させていくことが大切です。子どもの体調が優れない時は、無理に登校を促したり、叱責したりすることは避けましょう。
むしろ、「今日は少し休んで、体調が良くなってから行こうね」といった声かけをすることで、子どもは安心感を得られます。
起立性調節障害の症状は、周囲から理解されにくい特徴があります。そのため、家族全員が子どもの状態を理解し、支援する体制を整えることが大切です。
例えば、朝の支度に時間がかかる場合は、前日から準備をしておくなど、子どものペースに合わせた工夫を取り入れましょう。また、体調の良い時は、散歩や軽い運動など「無理のない範囲で体を動かす機会」を設けながら外出を促し、少しずつ活動範囲を広げていくことも効果的です。
以下で、接し方のポイントについて詳しく解説していきます。
否定せず、自然なコミュニケーションを意識しましょう
起立性調節障害の子どもに対して、否定的な言葉を投げかけることは逆効果です。
「怠けている」「甘えている」といった言葉は、子どもの心を深く傷つけてしまいます。
起立性調節障害の子どもは、「周囲の理解不足」に悩んでいます。
まずは、子どもの体調や気持ちに寄り添い、ゆっくりと話を聞くことから始めましょう。
子どもの「今日は少し調子がいい」という言葉を大切にし、その日にできることを一緒に考えていきましょう。
また、医療機関での治療と並行して、家庭でのコミュニケーションを充実させることも大切です。
子どもの体調に合わせて、短時間でも一緒に過ごす時間を作るようにしましょう。
学校との連携と学業支援の方法
起立性調節障害の子どもを支援するには、学校との密接な連携が不可欠です。
担任の先生や養護教諭との定期的な情報共有によって、子どもの体調や学習状況を適切に把握しましょう。
学校との連携は、事前に柔軟な対応を相談することをお勧めします。相談内容の事例は、下記の通りです。
- 子どもの体調
- 学習状況
- 遅刻や早退が必要な場合
- 保健室での休養
- 体調を考慮した別室でのテスト
- 学校行事への参加
また、学習面では、体調に合わせて自宅でも学習を継続できる環境を整えることも大切です。
医師からの診断書を学校に提出し、配慮申請をすることも有効な手段です。
特に、保健室での休養を認めてもらうなど、一時的な避難場所の確保は重要なポイントです。

起立性調節障害に対する教職員の理解を深め、学校との適切なサポート体制を構築していきましょう。
起立性調節障害の治療方法・日常生活でできる改善策

起立性調節障害の治療には、日常生活での具体的な取り組みが欠かせません。
医療機関での治療に加え、家庭での生活習慣の見直しが症状の改善に大きな効果をもたらすでしょう。
生活習慣の改善は、自律神経系の安定化につながり、起立性調節障害の症状緩和に直接的な効果があります。特に、睡眠時間の確保や食事の規則性は、体内リズムを整えるための重要な要素となっています。
以下で詳しく解説していきます。
規則正しい食事と生活リズムの重要性
起立性調節障害の改善には、規則正しい生活リズムの確立が不可欠です。
例えば、就寝時刻を21時から22時の間に設定し、朝は7時には起床するという具体的な目標を立てることが有効です。
また、食事は1日3回、決まった時間に摂取することで体内時計が整いやすくなります。特に朝食は、体内時計のリセットに重要な役割を果たすため、できるだけ摂取するよう心がけてください。
生活リズムの改善は、一朝一夕には進みません。1週間単位で小さな目標を設定し、できたことを家族で共有していく姿勢が効果的です。焦らず、子どものペースに合わせた取り組みを心がけましょう。
さらに、軽い運動を取り入れることで、血行が促進され、めまいや立ちくらみといった症状の改善も期待できます。
まずは、散歩や軽いストレッチから始めて、徐々に運動量を増やしていくようにしましょう。

一緒に目標を考え、達成感を共有する
起立性調節障害の治療には、親子で共有できる具体的な目標設定が効果的です。
目標は「朝7時に起きる」といった単純明確なものから始めましょう。
子どもの体調や生活リズムに合わせて、無理のない範囲で目標を立てることがポイントになります。達成できた時は、「よく頑張ったね」と具体的な言葉で褒めることで、子どもの自己肯定感が高まっていきます。
スマートフォンのアプリなどを活用して、親子で目標の進捗状況を確認するのも良い方法でしょう。
例えば、睡眠時間や食事の記録を一緒につけることで、子どもの体調管理への意識が自然と高まっていくはずです。小さな成功体験を積み重ねることで、子どもは自分でも改善できるという自信を持つことができます。
目標達成のご褒美として、子どもの好きな活動を計画するのも効果的な手段です。ただし、プレッシャーにならないよう、あくまでも子どものペースを尊重するようにしましょう。

家族で外食に行くなど、達成を共に喜び合える機会を作ることで、親子の絆も深まっていくことでしょう。
医療機関への相談は必要か?

起立性調節障害の症状が気になる場合、医療機関への相談を躊躇する保護者は少なくありません。
しかし、専門家による適切な診断と治療は、お子さんの回復に向けた重要な一歩となります。小児科や心療内科では、自律神経の状態を詳しく検査することが可能です。
医療機関での診察では、起立試験や自律神経機能検査などを実施し、症状の程度を客観的に評価していきます。診断結果に基づいて、生活習慣の改善や必要に応じた投薬治療など、個々の状況に合わせた治療方針を立てることができます。
専門医への相談は、子どもの心身の状態を正確に把握するだけでなく、保護者の不安を軽減する機会にもなります。医師からは具体的な治療方法や、学校生活での配慮事項についてのアドバイスも得られるはずです。
早期発見・早期治療が症状改善の鍵となるため、気になる症状が2週間以上続く場合は、積極的に医療機関を受診することをお勧めします。
かかりつけ医に相談するところから始めてみましょう。
まとめ:起立性調節障害の改善は母子関係から
今回は、お子さんの体調不良に不安を感じている保護者の方に向けて、解説していきました。
- 起立性調節障害の症状について正しい理解
- 親子で取り組める具体的な治療方法
- 医療機関や学校との連携
起立性調節障害の症状改善には、親子関係が重要な鍵を握っています。まずは、お子さんの気持ちに寄り添い、心身の状態を理解することから始めましょう。
これまでのやり方を変えることに不安を感じる方もいるはずです。
しかし、子どものために一歩を踏み出す勇気を持つことは、とても価値のある選択となります。適切な距離感を保ちながら子どもの自立を支援することで、症状は必ず改善に向かうはずです。
明日から、子どもとの関わり方を少しずつ変えていくことをお勧めします。
小さな変化の積み重ねが、お子さんの健やかな成長につながっていくことを信じています。
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